幾原邦彦(アニメ監督「少女革命ウテナ」「輪るピンクドラム」)より  奴婢訓について

物語の初演時と現在では、日本を取り囲む世界状況、経済状況は激変した。にも関わらず、物語が30年以上を経て、なお一層の時代性を獲得し続けていると感じる。なぜだろうか?時に「主の不在の時代」を笑い、時に「主を見つけられない奴婢の愚か」を笑う。

 

私はかつて、この物語の求心力の中心には「戦後の日本人のテーマ」があると感じていた。だから物語が古びないのだと。だが、本当にそうなのか。近頃こう感じるのだ。この物語は「時代のテーマ」などとは一切関係なく「奴婢とは我々日本人のDNAのことだ」と言っているのではないか・・・と。「主を見つけられないのは奴隷の運命なのだ」と。

 

いや、あるいは最初からそういう物語だったのか。きっと奴婢の物語は、時代ごとにその意味を新たに獲得するのだ。今夜、我々は奴婢たちの姿に何を観るのか。  幾原邦彦(アニメ監督「少女革命ウテナ」「輪るピンクドラム」)

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