そして劇は行く――錬劇術師たちの驚異の奇跡遊び――

そして劇は行く――錬劇術師たちの驚異の奇跡遊び――

 

1983年7月31日の24時に演劇実験室・天井棧敷解散、翌8月1日の零時に演劇実験室・万有引力は結成された。「天井棧敷」という名は継承できずともせめて連続した時間上に新たな劇団を結成したい、そこに創立メンバーたちの思いがあった。

江東区森下に拠点を持つことを決め、設備工場を改造して劇団員全員での手作りの劇場を二ヶ月間に渡って造った。それだけでも骨の折れる作業だったのに、劇場を造りながら同時に旗揚げ公演の稽古をやったのは、今思えば驚異だ。演劇が引き起こす驚異・・・・・そして、同年10月池袋文芸座ル・ピリエにて旗揚げ公演「支那の皇帝」上演。観客動員数最多の記録を樹立した。旗揚げ公演は、期待を込めた絶賛評がフランスのリベラシオン紙を含む新聞や雑誌などに載ったことで、「天井棧敷」の衣鉢を継いだ演劇実験室・万有引力の初航海の銅鑼が、その時確かに鳴り響いた。

・・・そして30年・・・・今は当時の創立メンバーはいない。(わたしと高田恵篤と正式に退団表明していない数名か。)だが、なにより劇団を継続・存続させようとするメンバーたちがいる。われわれが若かったあの頃、演劇に熱中していたあの頃と(日常・劇場における表現法はかなり違えど)同じ情熱と、そしてそれと同じくらいの戸惑いを抱えながらも懸命に演劇の現場に身を置こうとするメンバーたちがいる。わたしは、多くの劇団員たちが入退団を繰り返したその度に、幾度となく立ち戻ったあの頃に再び立ち戻る。

・・・そして30年・・・・再び航海の銅鑼が鳴り響くなか、われわれは30年分の航海日誌と鈍く輝く羅針盤を携え、幾度目かの船出に出ようとしている。1986年にエジンバラ国際芸術祭で最優秀演劇賞を受賞した「SUNA=砂漠の動物園」を新たに解釈した「砂漠の動物園=その錬劇的想像力世界(仮題)」を皮切りに、呪術音楽劇「邪宗門」、「観客席」、「リア王」、「身毒丸」を3年がかりで上演する予定だ。

 

われわれは純と情熱を受け入れ

人間の奥深さの比喩的演劇を子供の頃の砂場として遊び

その後姿を見るとき・・・

もっとも見えづらい背中のどこかに

人間空洞説の証しである小さな入り口を発見するだろう

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